DAY154 アジアスパイシー紀行⑧ バンコク② クッキングターイム!
朝、目が覚めてまずは朝食を取りに外へ出てみる。
昨夜おかまちゃんたちとそれを眺める男たちでいっぱいだったホテル前には人っ子一人おらず、玄関の前の仏様にちゃんとお供えがされ、通り過ぎる人たちが手を合わせて拝んでいく。
信心深さもまた人の業なりしか。
さて、タイには夜遊びをしに来たわけではありません。(なくはないけど)
ちゃんと料理修行が目的であり、今日がその日。
向かった料理教室は、タイでは人気のスクールらしく綺麗でシステマチック。
レシピも冊子になっていて先に配られ、食材も仕分けられ、1人1台のガスもある。
おい、これが教室ってもんだぞ、キャンディのやり手社長さん。
カレーをはじめ、いくつかの料理を習いました。
一言でいうならば、やっぱり簡単だ、ということ。
誤解されたくないのですが、それは手抜きであるという意味ではなく、シンプルであまりゴタゴタした手順を加えないという意味です。
シンプルであるがゆえに、バランス1つ崩れれば一気に不味くもなるし、雑に下処理をすれば美味しさは出せないのもまた真なり。
料理はDNAだなあとスリランカでは思ったけど、それはつまり、シンプルかつ丁寧にという作業が身体に根付いているということ。
DNAは変えられないので、この心がけだけは曲げるまい。
これが今回の旅で学んだ、もっとも大事なことなのだと思います。
ちなみに同じクラスのテーブルには、僕、ソロの日本人女性(年齢近い)、ソロの中国人男性、台湾の女子ペア。
どこかしら仲良くなってもいいようなものですが・・
中国人くんに「この後一緒にどこか行かない?」と言われましたが、「お寺に行きたい」と言うと、「んー、昨日行ったし買い物行きたいからいいや」と。
結局「おつかれさまっしたー」ってな感じで全員バラバラと帰ります。
なんか不思議。(台湾の子の1人は可愛かったけどもう1人の子のガードが堅かった・・)
まあいい、気楽さが売りの一人旅です。
予定通りお寺に行きましょう。
タクシーで行くのがツーリストには一般的なようなのですが、もちろんそんなお金はありませんので、安い水路を使います。
チケット。
15バーツ、約50円。
チャオプラヤ川を行く渡し舟に乗って、バンコクでも有名だというお寺に向かいます。
また暑い午後の時間、風が気持ちいいですよ船。
・ワットアルン
「あそこ建物見るだけだから入る必要ないですよ」と、先ほど料理教室で日本人女性に夢のないことを言われましたが・・
本当です。
ただ外側を見ているだけです。
綺麗だからいいんですけどね。
近くにあった無料で入れる建物には仏様がいました。
お坊さんもいて、ミサンガのようなお守りをつけてくれました。
お願いです、煩悩から身を守ってください。
・ワットポー
川向いまで渡し舟で数分。
ちょっと歩けば寝ている仏様で有名なワットポー。
中は広くて、仏様がいっぱい
塔もいっぱい
しかし肝心な寝そべり仏(涅槃仏というそうです)が見つかりません。
地図を見て、全く逆サイドをアタックしていたことが判明。
いそいそと向かいます。
途中、日本人の女の子2人組がたどたどしい英語で「キャンユーテイクフォト?」と聞いてきたのが可愛くて仕方ありません。
どうやらまったく煩悩は消えていないようです。
さてようやく見つけた涅槃仏の納められた建物。
で、物事にはだいたいの予測値ってあるじゃないですか。
この場合、「このくらいの大きさだろうな」という予測角度に目線を持っていきながら建物に入るわけです。
中に入りましたが、その視線の角度だとただののっぺりした金色です。
そうです、涅槃仏は僕の予測値の3倍以上の大きさで、目線をずいぶん上に持っていってようやくそのご尊顔を拝めるわけです。
「ぬふぉっ!」
本当にこんな声が出ました。
調べたところ、高さ15m、全長46mですって。
そりゃでかいですわ。
あまりにも人が多いのでなかなか写真も撮れず。
ですが裏に回るとみんなそそくさと帰るので、ゆっくり見るにはここがいいでしょう。
そんなわけでのんびりと2つのお寺を堪能。
したのですが・・・。
本音を言いますと
「お腹いっぱい。僕、インド~タイあたりの仏教そんな好きじゃないかも・・・」
自分でもびっくりです。
春から5か月、カトリックを中心にユダヤ、イスラムまで、宗教への理解を深める旅をし、帰国後も京都大阪で2週間で御朱印帳1冊使い切ったこの僕が。
なんとまあ、ここが苦手分野だったか、と。
スパイシーさはヒンドゥーより弱いのですが、ギラギラでオイリーなところかな?
などと考えますがよくわかりません。
日本の仏像が好きなので、こちらのわびさびのなさがピンとこないのかもしれません。
まあいずれにせよ、これでタイ寺院巡りは終了です。
「時間ある日にアユタヤまでお寺巡りしに行こうかな」という案も消えました。
ということはもう、あとはただただ夜に沈むのみ。
気づけば夕方、チャオプラヤ川の向こうに沈む夕日を見ながら
「さーて、飲みに行くかあ」
やはり煩悩が消えない僕を、夜のとばりが包んでいきます。
夜は何をしていたかというと。
・ひとまずテーメーカフェの口開けに入る。
よく来るんだという香港人の兄ちゃんと隣り合わせになり、あーでもないこーでもないと。
「いや、ここはゴーゴーよりは質は落ちるよね・・・」
なら何でお前はよく来てるんだ。お前もマニアか、もしかして。
まあグダグダしながら何人かの女の子と話したがスルー。
気づけば香港の兄ちゃんは回遊魚のようにぐるぐるしていたからバイバイ。
・昨日の露店でパッタイをいただく。美味し。
・ナナカフェへgo。
昨日入らなかった店を中心に4軒ほどはしご。
物凄い綺麗な子がある店の外にいてウインクしてきたのでフラフラと行ってみたが、見ればその店はおかま店。10分ほど本気で悩む。
いや、染色体ベースで俺の魂が許さんなどというわけのわからない結論を出し、昨日の日本人向け店へ。
やっぱり日本人好みを取り揃えておりますなあ、などと既に溶けた頭で考えながら熱帯魚たちを眺める。
もうこの時点でやる気はゼロ。
一度遊び始めれば切りがないのが歓楽街の常。
とはいえ指だけくわえているのもアホらしい。
残り2晩。
自分の中でレギュレーションを決めて遊ぼうということだけ決意して、ホテルの前のおかまと日本人のせめぎあいを横目にふらりふらりと寝床へ帰っていったのでした。
【今日のワンポイント経験値】
① 本日お世話になりました教室は
「ソムポン・タイ・クッキングスクール」
http://www.sompongthaicookingschool.com/
ホームページから予約ができます。
曜日によって料理内容も変わるそうなので、ご都合が合えば自分の習いたい料理中心に考えるとよいでしょう。
英語レベル0だと確かにきついです。
が、全部手順をまずは見せてくれるので、見て覚えるタイプの人なら大丈夫だと思います。
② 結局スリランカでTシャツを買えなかったのでタイで補充しました。
ですが、パッポンなどの露店で買おうとしている人、ちょっと待ったです。
もちろん値切り倒す自信があればいいですが、彼らの仕入れ元で買えば確実に安いです。
そこはどこかと言いますと。
MRTナショナルスタジアム駅直結、「MBKセンター」です。
MRT側から入っていくと、まずは綺麗な(正当な)ショップが並んでいる棟があります。
そのままずんずんと奥へ進んでみましょう。
だんだん雰囲気がローカルに、店も狭く、薄暗い感じになってきます。
最奥まで行くとそこの店頭には、みんな大好きsupreme、adidas、珍しいところでsuperdryやoffwhiteなどが各店の軒先に山積みになっています。
彼らが「ホンモノー」と言っておられたので、ホンモノーなんでしょうということで。
ここでさらに値切ります。
結果1枚200バーツ(700円)。本当は150まで叩きたかったけれど、1枚350からのスタートだったのでまあいいでしょう。
露店だと終値で350くらいだったりします。
なお、ここにはスリランカと違い各ブランドXLがあります。
デブはここで買いましょう。
ただシャツ自体の出来は・・・、旅で着つぶすくらいの感覚で。
こう考えるとトルコのやつはよくできていたなあ(おっと、あっちもホンモノーって言ってましたから当然出来はいいのでしょう)。
【今日の支出】
・食費 324THB
・宿泊 1320THB
・電車 117THB
・船 34THB
・観光 150THB
・服 600THB
・教室 1000THB
・飲み 790THB
合計 4335THB
【今日の1曲】
DAY×DAY / BLUE ENCOUNT