DAY152 アジアスパイシー紀行⑥ キャンディ④ いざシギリヤ
さていろいろやっていましたが、スリランカに来てまだ1つも観光していません。
なんでキャンディに来たかって、世界遺産の街だから&近くの世界遺産にアクセスしやすかったからなはずなのに。
というわけで、今日はシギリヤ(通り名はライオンロック)まで旅に出ます。
もちろん現地ツアーなどではなく、現地民に紛れての移動です。
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【今日のワンポイント経験値】
交通手段をご紹介します。
キャンディからシギリヤに行くには、バスかタクシーだけです。
お金のある人はタクシーを1日貸し切りのほうがどう考えても楽です。
お金のない物好きはバスで行きましょう。
<バスについて>
宿のオーナー(親切なのはいいけれどツボを押さえていないアドバイスが時として苛立つ)が、この旅でくれた情報のうちほぼ唯一役立つものが以下です。
縦軸、色の違いはバスの快適性のグレード。
とはいえ、キャンディを走るバスのほとんどは一番上の黄色でしたが。
そして大事なこと、看板の一番左。
ここが写真のように〇にXになっているものがエクスプレスなので、ローカルな近距離に乗る以外はこの印の看板のバスに乗りましょう。
各駅停車便は確か〇にN?と聞きました。
これだと全バス停止まるのでアホみたいに時間がかかるそうです。
この知識は帰りの便で使います。
<バスの乗り方>
・勝手に乗る
・勝手に座る
・しばらくすると車掌が回ってくるので行先を告げる
・チケットを出してくれるからその分のお金を払う
・降りるときは日本のバスのようにバス停の前でブザーを鳴らし、着いたら降りるだけ
・どうやら車掌に言えばバス停以外でも降りれるようだけれど不明
<シギリヤ往復のアクセス>
① キャンディ→シギリヤ
朝7時半であれば直行バスがあります。
それ以外は途中のダンブッラで乗り換えをする必要がありますが僕は直行に乗りました。
バス乗り場はキャンディ駅を背にして駅前広場を出て左手です。
先ほどの看板の要領に従ってバスを探しますがありません。
看板のところにただ「sigiriya」とだけ書いてあるやつがいました。
この赤いバスです。
この時間のシギリヤはエクスプレスだけです。
不安でしたら「エクスプレス?」と聞いてください。
あとは乗っているだけです。
到着の場所は、バス停と言うには何もありません。
シギリヤは日本のお城のように、岩を中心に正方形に堀が切られています。(東面は山)
バス停の位置関係は、シギリヤの南側の入り口です。(黄色い星を付けた場所)
チケット売り場や入り口のあるいわば正門は西です。
なのでそこにたどり着くためにはお堀沿いに1.5kmほど進む必要があります。
② シギリヤ→ダンブッラ
シギリヤからキャンデイに戻るうえで、直行便は一日数本あるようなのですがこれはわかりませんでした。
一般的なアクセスは、シギリヤからダンブッラまで行き、ダンブッラでキャンディ行きに乗り換えるやり方です。
ではシギリヤ→ダンブッラ。
シギリヤの見学を終え山を下ると西の入り口に戻ります。
ここからは僕も曖昧だったのですが、どうやらさっきシギリヤに来るバスが着いた南の入り口が帰路の乗り場でもあるようです。
はっきり言って「わかりづらいし曖昧すぎる」です。
さらにはシギリヤで足を使ってへとへとな状態で遮蔽物のない堀周りを1.5km歩くのも地獄です。
さらにさらに、せっかくのダンブッラですから「石窟寺院」も見ていきたければ、ダンブッラバス停からはさらに2kmほど離れています。
よってこの区間の正解は、
「シギリヤ出口から石窟寺院までトゥクトゥクで行ってしまう」です。
トゥクトゥクは待機していて声をかけてくるので見つからないことはありません。
料金は僕のパターンでは
・500ルピーでふっかけてくる
・交渉で300まで落として合意
・着いたときに遠かったから400とふっかけてくる
・ブチ切れて300投げつけて無理やり降りる
という結果の300ルピーでした。
③ ダンブッラからキャンディ
キャンディ行きバスはダンブッラのクロックタワー近くのパン屋のような商店の前から出ます。
石窟寺院、ゴールデンテンプルから2㎞くらい離れています。
が、お寺まで行った人はここまで戻る必要はありません。
ゴールデンテンプルの門を出て、キャンディ方面の車線(左側通行なので反対側に渡る)に立ちます。
で、〇にXマークで「kandy」と看板に書いてあるバスが来たら、タクシーを止める要領で手を上げてみましょう。
止まります。
例の使えない宿のオーナーが「お寺の前ではバスが止まらないから気を付けて」と言っていましたが、どうやら止まります。
と、バスについてはこんな感じですが注意点がいくつか。
・とにかく運転が荒い(一般車をぶっこ抜いて飛ばします)
・排ガスで喉鼻をやられる
・大音響のインド音楽
・現地民との詰め合わせ
もれなくこの3つが付いてきます。
酔いやすい人や、静かに旅をしたい人は乗っちゃダメ。
あと、乗るならマスク必須です。
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という感じで、キャンディからの満員のバスはインド音楽を大音響で流しながら進みます。
しかも後部座席に集っている若者グループが合唱し始めました。
100万歩譲って歌うのは許してやる、だがせめて流れてる曲を歌え。
前と後ろで全然違う曲がフルボリュームで聞こえてくるのがこんなに地獄だとは。
唯一の救いは、腕が触れ合う隣の席が油っこいおっさんではなく20代前半くらいの女子であることくらいでしょう。
ですがそれだけで心も晴れやかに旅が進みます。単純なものです。
3時間弱経過し、ようやくシギリヤへ。
先ほども書いた通り、入り口とは程遠い場所に降ろされます。
しかしこの時は入り口が別であるとも知らないので、何もないし、人も極少ないことに心配しかありません。
して、そもそもシギリヤとは何ぞやと言いますと。
・都市1つ分の巨大な岩山
・その上に過去に王宮があった
・世界遺産
・中腹に描かれている女性画、通称「シギリヤレディ」は必見
というわけで、周囲には何もありませんが岩山だけは見えています。
なので間違いではないでしょう。
そして遮蔽物のない炎天下をしばらく歩き、
博物館内という不案内な場所で、スリランカ国民の何十倍もの値段の観光料を支払い、
ようやく入場です。
確かに素晴らしい景色です。
岩山も近い近い、なんて思っていたら、それはパースの狂った遠近法マジックでした。
岩がデカすぎるだけです。実際は遠いです。
そして階段を上り始めます。
「このくらい、マチュピチュ山に比べたら屁みたいなもの…」
そうとでも自分に言い聞かせないと5分で心が折れそうになります。
欧米のデブ夫婦が至るところでオーマイガ言いながらこのサバイバルゲームから脱落しています。
で、中腹まで来たと思ったらいきなりこの螺旋階段です。
足元スケスケなので高所恐怖症の僕には地獄でしかありません。
「何でこんなとこにいるんだろ・・帰ろうかな・・」
と本気で思いますが、ここを上らない限りゴールにも行けないようなので両手で必死につかまりながら進みます。
その先には。
(写真撮影禁止なのでネットより拝借)
美巨乳さんたちの宴が待っていました。
僕はおっぱい星人なので、これだけですっかり疲れも高所恐怖もどこかへ行ってしまいますおっぱい。
ということは置いといても、非常に素晴らしい絵なので5分くらい見とれていました。
破損が激しいようなのでもしかしたら今後見れなくなったりするかもしれません。
これはどんな写真よりも実物の説得力は段違いですので、おっぱい星人バックパッカーは今のうちに見ておくべきでしょう。
いや、おっぱい星人じゃなくとも。
その後は
ライオンロックと呼ばれる理由がわかったり
360度絶景だったり
カメレオンの喧嘩を眺めたり
野良猿と野良犬のリアル犬猿の仲を見たり
など、おっぱい見ちゃったらあとはずいぶん雑な感想しかないのね、というお叱りを受けそうですがシギリヤ終了。
そうです、でもそれくらいにシギリヤレディが美しかったということでご理解ください。
さて上記にもあるように、その後トゥクトゥクの運転手と喧嘩してまでたどり着いたのはゴールデンテンプル。
使えない宿の主人が、「絶対見ておくべきだ」とまで言い放ったお寺です。
こんなんです。
ふざけんなです。
何が嫌かって、スリランカの寺院は裸足で入場しなければならないのですが、野良犬と野良猿のフンがそのへんに落ちまくっていて参拝しているんだか何かの罰ゲームを受けているんだかわからなくなることです。
もう帰りたいです。
でもここの本命はこのお寺ではなく山を登った先の石窟寺院だそうです。
もう足はHP残り少ないのですが最後の力を振り絞って登ります。
で、たどり着いて嫌な予感。
靴の預り所しかない。
そこのおっさんに尋ねます。
「なあ、チケット欲しいんだけど」
「あー・・山を反対側に降りたところなんだけど・・・」
・・・もう嫌だ!帰る!!
と日本語で吐き捨てたところ、言葉はわからなくても表情が語っていたのかこれまで何人も同様の人がいたのか、慌てて言うおっさん。
「いや、150mくらいしかないから、大丈夫だから」
「・・・でも階段だけどね(小声)」
お前一番大事なこと小声で言ったな??
しばしどうしようか本気で考えましたが、「どうせもう2度とこない」を合言葉に、本当に最後の最後の力で山を往復。
これから行く人に大切な合言葉。
「ゴールデンテンプルは帰りに寄るもの、行きには絶対立ち寄るな」
石窟寺院のチケット売り場はバス通りからも離れているからタクシーかトゥクトゥクでしか行けないスリランカクオリティです。
ちゃんとしろと小一時間説教したい。
だからお前ら観光で飯食ってるのに満足度いまいちなんだよ・・・。
で、そこまでして入った石窟寺院ですが
仏像はどうということなし
天井画はお見事
結論:15分で十分(個人的な感想です)
行くか行かないかはあなた次第。
と、完全燃焼とは言い難いキャンディ観光の旅。
最後に昨日のレストランでチャーハンのディナーを食べ、「やっぱりスリランカ料理じゃないじゃん」とつぶやいて、スリランカ旅は終了。
喧騒と混沌のスリランカ。
いろんな縁をいただいて面白い経験ができたのも、混沌の国だからなのかなと思います。
またいつか・・来るかなー。来ないかなー。
「レストラン始める前にもう1回修行に来い、今度は2週間くらいずっといればいい。
で、スパイスなんかも直接取引できるから言え。あと、店を広げるときには料理人を手配してやるから言え、給料は日本円で19万円も出れば誰でも喜んで行くから!」
社長。
ありがたい話だけど矢継ぎ早すぎるわ。
でもこのくらいバキバキ物事を剛腕で進めていくのが成功の秘訣なんだろうな。
もう来ないということはないと思うけれど、もうちょっと寝かせてからでいいかなスリランカ。
本当にいろいろ勉強になりました。
ただちょっと疲れたから、明日からタイでのんびりしたいと思います。
【今日の支出】
・食費 2220RS
・宿泊 750RS
・観光 6955RS
・交通 580RS
合計 10,505RS
【今日の1曲】
Shangri-La / 電気グルーヴ