無職中年、冒険の書 2nd

amebaownから移動してきました。

DAY149 アジアスパイシー紀行③ キャンディ①

ドミトリーはドミトリーでも久しぶりに目隠しなしの丸見えタイプでしたが、まあそれも慣れたもの。スリランカへの気疲れもあり熟睡。

 

さてコロンボは本当にただの中継地点で、今日は8時半の特急に乗って、この旅の本当の目的地キャンディへ向かいます。


実際はコロンボにも料理教室はあるし、内陸の観光もコロンボ発のツアーなどがたくさんあるのでコロンボにいても何も問題はないのですが、直感的にキャンディで時間を過ごすことを決めていました。何かいいことがあるといいのですが。

 

 

電車は特急の1等車、650円。
エアコン付きでラグジュアリーな車両だぜ!という触れ込みですが、我々贅沢に慣れた日本人にしてみると、普通以下というか古いです。

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僕の記憶の中ギリギリにある、昭和50年代の東海道線の車両のようです。

というかそもそも、エアコン付きであることこそがステータスですと。


ちなみに走行中、デッキのドアは大開放です。
しかもレールの継ぎ目の揺れが半端ないので、油断してデッキに立っていると振り落とされそうでになります。


若いバックパッカーにはそこが特等席と語り継がれているようですが、高所恐怖症の遠因が所持品落下恐怖症にあるこの僕にとっては地獄です。
デッキは興味本位でチラ見して、あとは昭和シートを懐かしみながら乗車です。

 

 

すれ違う各駅停車の電車を見ますと、それこそインドっぽい光景あるあるの、電車の入り口に掴まってはみ出るように乗っているおっさんの詰め合わせがすれ違っていきます。

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あ、これマジなんだなあ、などと呑気に感想を述べている間にも電車は・・・
進みません。

 

そもそも100㎞くらいの距離を3時間かけて走る電車です。


この段階で特急と呼ぶにはおこがましいのですが、コロンボから10㎞くらい離れた駅で止まっています。 


最初はダイヤ調整かな、と思っていたのですが、ひたすら止まっています。
Kindleでマンガを1冊読んで顔を上げてもまだ止まっています。

 

結局1時間ほど意味不明の停車をし、その後も遅れをキープした電車はちゃんと1時間遅れで到着です。

 

 

さてキャンディです。
いかにも地方都市、ですが、コロンボほど混乱していないので少しホッとします。

 

駅前に突然大きな仏像(早朝にお経が大音響で流れるシステム)。

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線路は日常の道路。

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いい意味で懐かしい田舎の光景です。

 


さて今日からは本場スリランカ飯三昧だぞ、と意気込んでホテルの主人に美味しいレストランを問うと「ショッピングセンターのフードコート」ときたもんです。


マジかなんだこいつ、と思い、グーグルマップからレストラン検索してみると確かにここだけとびぬけて高得点です。

 

というわけで行ってみました。

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インド、タイ、中華、そしてなぜかイタリアンのブースがあり、全部場内で渡されるカードにツケられ、最後にぜんぶまとめて精算する仕組み。
日本でいうところのスーパー銭湯方式ですね。
日本のフードコートもこうだったらいいのに。

で、昨夜ビリヤニを食べそびれているもんですから迷わずマトンビリヤニ
800円だから正直ややいいお値段。

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しかし美味い。 


やっぱり料理とはDNAであるよ、と思い知らされる。


僕のDNAもスリランカ人に近づいてくれたらいいのだけれど。
それともカレーではなく、僕のDNAである唐揚げの店をやったほうがいいのかなあ、などとしばし悩む。


悩んだときは神仏に頼ろうということで、キャンディ市内一番の、というか唯一の観光地と言って憚らない仏歯寺へ。

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予備知識なしで行ったのですが、仏様の歯を祀ったお寺とのこと。
中は一言で

派手。

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しかしここは観光用のスペースらしく、地元民が祈るための、歯が納められた祭壇はちゃんとありました。

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こっちの人たちは足を伸ばして座って祈るのね。


他にもお寺に併設されている博物館もいくつか。

 

なんで複数に分かれているのかわからないけれど、アジア各国の仏教を分けて展示していた館は面白かったです。


僕は日本のお寺は大好きなのですが、日本のわびさびな仏教とこっちの仏教は、まあとにかくテイストが異なります。


まさに醤油味とカレー味。
こっちの金ピカでオイリーでスパイシーな仏様のインパクトは強烈です。


なんでこれが日本に入ってきたらあんな風に落ち着いた感じになるのでしょう。
昔から日本人は外国から入ってきたものを自分たち好みに仕上げるのが得意だったんだなあ、と、日本人のDNAに思いを馳せます。

 

ただとにかく言えるのは、1軒見たらお腹いっぱいです。
日本のようにお寺さんのはしごをするにはパンチが強すぎます。
というわけでこれにて退散。


さて夕飯も同じフードコートもなあ、と思いながら歩いているときに1軒のレストランが。


ここは美味いのかなと店の前でグーグルマップを見ていたら日本語で話しかけられました。


その人はレストランのオーナー。
なんでも長く名古屋でレストランを持っていたそうで、5年前にキャンディに帰ってきたばかりだと。
それじゃあってんで入ってみます。


ご自慢のメニュー(ディナー時)は、チャーハンとナシゴレン
いやスリランカじゃないし。

 

でもこれもめぐり合わせよとナシゴレンを食べながらしばし話をします。

 

スリランカには料理修行に来た、明日は一日教室に行き、3日後にはコロンボに戻ってそっちでも教室に行くんだと言ったところオーナーしばし考え、「いやコロンボの教室行っても同じだろうからキャンセルしてうちの厨房見学しろ、教えてやる」と。

 

うーん。
教室も宿も電車も予約したから面倒だなと思いつつも、教室はいつでもやっているけれどこんな風に現場の実地を見れる機会はまずないぞ、と。


何より、旅は出会いのもの。
時には風に吹かれたほうが面白くなることを前回の旅で僕は学びました。

 

調べたら教室も宿もキャンセル可能、電車は変更可能です。


「わかった、じゃあ明後日来ます」

 

こうして僕の修行の旅はさらに面白くなっていくようです。

 

【今日のワンポイント経験値】
これは仏歯寺に限ったことではないのですが、寺院を見学するときは肌の露出を控えましょう。
熱帯の国ですので半ズボン、タンクトップで動きがちですが膝と肩が見えていたら止められます。
他の寺院では布を貸してくれたりしますが、仏歯寺は敷地入り口のセキュリティで追い返されます。
キリスト教会も、モスクも、シナゴーグも基本は同じです。
なので観光の際に宗教施設の予定を組み込んでいる方は長ズボンも持参してください。

 

【今日の支出】

・食費 4040LKR

・宿泊 750LKR

・電車 1000LKR

・観光 1600LKR

・本 10660LKR

合計 18050LKR

 

【今日の1曲】
風に吹かれて / ボブ・ディラン