無職中年、冒険の書 2nd

amebaownから移動してきました。

DAY150 アジアスパイシー紀行④ キャンディ② スペシャルなはなし

キャンディは、昼間は人込みと交通ラッシュでクラクションがうるさいわ排ガスがもうもうだわですが、夜の9時を過ぎればいきなり車も人もがっくり減って静かな夜になります。


そして翌朝7時半にもなると、朝のラッシュでまた街は狂ったように交通渋滞が発生し、うるさ臭くなります。


そんな喧騒にたたき起こされました。

 

 

さて今日は何をというと、今回の旅のメインイベントの料理教室です。


最初はランチタイムだけ申し込んでいたのですが、午後に帰っても暇だし、何よりもう二度と来れない可能性も高いのでどうせならと昼夜通し参加、さらには朝の市場巡りもある、そんな一日です。

 

宿に迎えに来たのは教室の社長とその息子。

息子たちが可愛いんですこれがまた。

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社長はというと、どうやらいわゆるこの地方の実業家らしく、旅行代理店的な役割を手広くやっているようです。
「俺は21台の車と〇〇人の従業員を使っていて~云々」などと、朝から全開でオイリーでスパイシーです。

 

そんな社長に連れられてまずは早朝市場巡り。

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クスコの時もそうでしたが、仕事というより生業、という言葉がしっくりくる光景。
ただ、クスコのほうが冬だったからかアンデスの人たちがそう思わせるのか、どこか切なさをはらんでいて好みです。


スリランカはどうしたって、人々が油っこい。

 

ダラダラと市場で買い物してたもんだから時間に遅れて教室到着。
するといきなりフランス人3人組が待ちぼうけ食らっていて、何待たせてんだよこのジャパニーズ、シルブプレ?な表情。


いや、俺のせいじゃねえって。


ムカついているのかフランス人特有のアジア人に対する愛想のなさかはわからないけど挨拶すら返さない。
やっぱり僕はフランス人とは相性が悪い。

 


は、さておき。
スリランカで料理教室なんてハードル高くない?と思われている方もいると思います。


僕のきっかけですが、先日カレーに関する某市民大学的なものの講座に行ったんですね。
そこの学長が言うには、昨年3泊4日でインドで料理教室ツアーをしたと。


僕はそれを待つ時間はないので、1人で行くからいい教室あったら教えてくれないかと言ったわけです。


そしたら半笑いで、難しいよねー、1人となると。しかも英語だよ?大丈夫なの?ツアーに参加すればいいじゃない、と言われたわけです。


そうなるとさあ。
「あー大変そうだなー」とはならなず、「うるせえよじゃあ行ってやるよ」となる性格なのです。

 

 

また同時期に僕の大好きなカレー屋さん店主の阿部ゆきなさんという方がスリランカで教室を受けてこられて、こちらはガイドさんつきだったようなのですが、まあ何とかなるんじゃないか&どうせなら尊敬する人と同じことをしてみよう、となったわけです。
(阿部さんのカレー屋さんは下北沢の隣、新代田の「and Curry」です、ぜひ行ってみてください)

 

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【突然ですが今日のワンポイント経験値】
で、実際調べてみると簡単でした。
スリランカ 料理教室」で検索すれば、トリップアドバイザーが出てきてランキングを教えてくれます。


他の国でも、「国名(都市名) 料理教室」で検索すれば出てきます。


だいたい半日程度のコースで、教室で教わって、作ったものをランチもしくはディナーとして食べて終了です。


ですから普通の外食に飽きたお料理好きの方なら、きっといい経験になると思います。


日本人が日本でだと単発ってなかなかないですが、結構どこの国も外国人向けにやっていますので、ぜひ皆さんの旅程に組み込んでみてはいかがでしょうか。
市場巡りを一緒にパッケージされていたりもするので、楽しいですよ。


というわけで料理教室スタートなのですが、材料を1から切ります。
我々はひたすら切る、切る、切る。


そうしてからその材料を土鍋に放り込んでそこでカレーを仕上げていくのですが、
一番大事なそこを先生自分でやっちゃう。


スパイスなんかもせっかくきれいに並べてあるのに、全部目分量でやっちゃう。


いくつかの料理を同時進行で順番ぐちゃぐちゃで進めちゃう。


レシピは最後にまとめてSNSで送ります、と。
じゃあどうやって作り方覚えろちゅうねん、僕はメモとっていたからまだいいけれど。

 

これがこのスリランカの田舎教室の限界と言えば仕方ないのですが。
お客さんも僕ほどガチでもないしちょうどいいのかな。

 

で、なんだかんだ8品くらい作りました。

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ただし全部同じ作り方、少しずつ異なるスパイス、でも全部カレー。

これまたやはりあっけないほど簡単で、料理はDNAだなあと。


さてランチ教室は終わりましたが、ディナー教室まで4時間くらいあります。
ホテルは遠いしどうしようかなと思っていたら、例のオイリー&スパイシー社長が、
アーユルヴェーダのスパ行かないか?」と。


うさんくせえな、どうせ提携だろ?と思っていたら、「まあ行ってみて値段だけ聞けばいいよ」と。
行ってみました。

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普通の全身オイルマッサージはフルで4000円。まあ安いです。

「頭に油をかけ流すやつはいくら?」アーユルヴェーダといえばのやつです。
「それは交渉しだいだ」横から口を挟んだ社長、すでにキナ臭さが煙を上げています。

 

でもなんだかんだで、それも含めたフルフル2時間7500円。


日本でのことを考えたら安いです。
まあ少しはボッているでしょうが許しましょう。

 

「ところでマッサージ師は男性女性どっちがいいですか?」店の人が聞きます。
女性って即答したい・・でも正解がわからない・・と思っていたら社長
「俺はいつも女性を頼むぞ。指が柔らかくて気持ちいいぞ」

「では女性で(食い気味)」


こういうところの人の心を読む機微には長けてやがります。
さすが利発な悪党。

出てきた女性は非常にスタイルのよろしい若い女性です。
この時点で怪しさ30%。

 

 

日本みたいに紙パンツなどありません、全裸です。
が、下半身にはインド風の布を巻きます。
しかし。
「では台に上がってくださいね」と言いながら不自然に早いタイミングで布をはぐ。
そして見る。じっと見る。
ここで50%。

 

 

とはいえマッサージの腕はというと非常によく、当たりのいい指なのに男性なみに力強くてこれはもう大当たり、日本だったら確実に通うレベルです。
足裏から始まり足全体がマッサージされていきます。

 

ということはおのず足の付け根のほうに手が来るわけですが、彼女の小指が不自然なそよ風のように軽く触れては通り過ぎていきます。
80%。

 


頭の中では空襲警報が鳴り響いています。

おもむろに彼女は僕の頭側に立ち、そこから手を伸ばして足の付け根をマッサージします。
上四方固めの姿勢です。不自然で非効率以外の何物でもありません。
しかもそのモデルさんのような肢体における豊かなおっ〇いが、僕の顔をぱふぱふっとしていきます。
100%。

 

レッドランプが回転しています、その時。

スペシャルマッサージはいりませんか?」

 

キターーーーーーーー!
やっぱりそうだったか。
そういえばスリランカの風俗はマッサージ屋で云々と聞いたことがあったな、
多分3000RLKで〇〇〇だけしてくれる感じだろうな、
ハウマッチ?って聞いてから決めるのは日本男児として情けないからやめよう、
大したことはしてもらえないけれど、でもスリランカ人とのエロ体験など今後ないだろうし
貴重だなあ、せめておっぱいは触ってもいいかな・・・、
でも2000円くらいならなあ、でもタイでの軍資金も必要だなあ・・・
と、ここまでで0.2秒。


そして最後に考えたことは
「ああ、あのオイリー&スパイシー社長の思うつぼにだけはなりたくねえな」

合計0.3秒。

 


「No,Thanks you!」
さわやかに答えたつもりが声が裏返ってしまいました。

しかしこの強烈な誘惑を振り切った聖人君子(風)の僕。
これで社長の野郎に弱みを握られずに済みます。

 

「そうですか・・」
彼女が悲しそうなのはちょっと心が痛みます。

その後はマッサージを受け、油もおでこから頭に垂らされます。
これが程よく熱いし薬草のいい匂いで気持ちいいのなんの。すぐに寝ちゃいました。

 

そして最後に薬草のスチームバス、箱型サウナです。
箱に横たわり中で蒸気を浴びながら、汗をかきます。
頭だけ箱の外です。

その時に彼女が頭をマッサージというていで、ずっといい子いい子なでしてくれます。


そうそう、スリランカ人といえば、見た目はかの有名な「ララァ・スン」なわけですから
(わからない人は検索してください)
「彼女は私の母になってくれる人だったのだ・・・!」などとシャアの声で脳内再生されながら、ああ、やっぱりスペシャルしてもらえばよかったな、などとちょっと後悔。
ごめんねララァ

 

と、まあ、そんな顛末で終えたマッサージ。
迎えに来た社長が「どうだった?気持ちよかったろ?」と言うので、
「ええ、とても(お前の言う気持ちよさとは違うけどな)」と答えておきました。


戻ったらディナー教室。
2人組のオランダ人の仲良し奥様もいたのですが、そっちは昼と同じメニューだからお前は
別枠で1人だと。


で、どこで教わるのかなと思ったら何のことはない、教室自体が社長の自宅に併設されているのですが、僕が通されたのは自宅のプライベートキッチン。

キッチンと言っても土間ですね。

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んで、ここで社長の母上(優しいおばあちゃん)が気まぐれでいろんな料理を教えてくれます。


しかしそれもこれもたくさん作るので途中で気づきました。

「あ、俺こいつら家族の夕食作らされてる。」

 

でもいいのです、それを仕事にしようとしているのですから上等です。
で、まあこれも5種類くらい教わって、でも気づいたら主食ばっかりでカレーは1種類だけじゃねえかと思いながらも、まあそもそも民家の台所入り込んで飯作るなどありませんからね、いい経験ができました。


というわけで料理教室の報告のはずが「スペシャル(なマッサージについての)トーク」になってしまったことを心よりお詫び申し上げます。

 

【今日の支出】
食費 180LKR
宿泊 750LKR
教室 15630RLK
マッサージ 13000RLK
合計 29560RLK


【今日の1曲】
BURN / THE YELLOW MONKEY