DAY156 アジアスパイシー紀行⑩ バンコク④ オタ活、世界へ
昨日の想い出をほんのり残したままの部屋で目が覚めました。
結局はどこまで行っても独り。
旅はこれでいいのです。
書いててちょっとセンチメンタル。
さて、気分を変えて。
「いずりな」って言って知っている人が何人いるでしょうか。
本名、伊豆田莉奈。
AKBからBNKに移籍したはいいんだけれど、結局どっちでも人気が跳ねない残念なメンバーなんです。
悪意はないですよ、これが公式写真だもん。
昨夜MRTの駅で、そんな彼女の生誕Tシャツを着ている、タイの俺たちという感じのオタクとすれ違いました。
こちとら実は移籍したことをすっかり忘れていたので、「え、あの不人気の子に海外からのファンがつくなんて・・・すげえ・・・」などと思っていたのですが、そのあとふと移籍の件を思い出した次第で。
「あ、BNKってバンコクじゃん!!」
というわけで今日はオタ活世界デビューしようと。
劇場は陸路だと中途半端に行きづらいショッピングセンターにあります。
どうするのがいいかというと、水路。
交通案内で船のマーク初めて見ました。
チャオプラヤ川とは比べ物にならない狭い川に、バスのように船が通っています。
桟橋。
ここに船が横付けされるので、よっこいしょと乗り込みます。
料金は、乗ってから船の両脇に立っている車掌さん?的な人に払います。
船は結構なスピードで走ります。
大きく揺れたりもしますが、それはジャングルクルーズみたいで全然かまいません。
しかしどうにも不愉快なのが、ザリガニ臭い川の水しぶきが容赦なくふりかかってくることです。
一応船の側面にはビニールのカバーがあるのですが、乗客が自己責任で上げていないといけないので、そもそも乗客がいなかったり、いても責任感の薄い人だったりすると途端にその役割を果たさなくなります。
地元民は平気なのかな?と思って周りを見回すと、全員顔をしかめて後ろを向いています。
なんだよダメなんじゃん、じゃあちゃんとビニール持てや!
と、思わず心の中で突っ込みます。
そうこうしながら30分弱で、目的のショッピングセンターに到着です。
劇場の入り口。
上の大きなビジョンでライブDVDがかかるなど、なかなかかっこいいです。
家族連れやカップルが記念写真を撮っています。
こういう、生活に浸透する娯楽になれるというのがアイドルのいいところですね。
日本もそうなってくれればいいのに。
どうして我々はいつまでも日陰の身なのか。
併設のカフェ&ショップ。
こちらは日本のものに比べると相当しょぼい。
けれど、やっぱり来たからには記念にドリンクを。
日本もそうなのですが、ドリンクを頼むと1杯につき1枚メンバーの写真のコースターが
おまけで付いてきます。
僕が今日決めていたのは、「コースターに出た子を2推しにする」ということ。
2推しだったSKEの子が先月卒業しちゃったから・・・。
出たのはこの子。
ミュージックちゃん。
どっかで聞いたことあるなー、と思ったら、今年の総選挙で72位に食い込んだビジュアル担当の超人気メンバーではありませんか。
しかもSKEのあるメンバーと仲いいし。
「よし!ミュージックたん、君を推すぞ!」
と、気持ち悪さのワールドクラスです。
それにしてもBNKカフェ(AKBグループカフェ)には、世界共通で似たような奴が集っています。
主に、弱っちいくせにイキってる、劇場の外に一歩出たら底辺の輩です。
僕もオタクです。けど、こいつら厄介は嫌いです。
が、ここは名古屋ではないので僕の知ったことではありません。
ミュージックたんさえ可愛ければいいのです。
最後にしょっぱいショップでメンバーキーホルダーを購入。
メンバー選べるの?と聞いたら「GACHA」と。
ガチャとは、要はランダムのことです。
日本発祥のオタク用語がこんなところまで・・・。
というわけで3個購入。
これでミュージックたんが出たらおじさん間違いなく来年の選挙ぶっこんじゃうよ、と思いながら開封したところ
ミュージックたん出ました。すげえ。
ひとまず来年あたり劇場公演でも見に来ようかと思います。
昼間の趣味を満たしてほくほくしながらザリガニ川水を浴びて帰還。
一休みしたら夜の趣味の時間です。
今日は昨夜知り合ったMさんと待ち合わせです。
タニヤ地区。
有名なパッポン地区は歩いてすぐのお隣だとのこと。
それにしてもヘタな新大久保よりも日本語の看板が多いです。
食べ物屋さんも、吉野家だの山ちゃんだの、見慣れたものばかり。
どんだけ日本人が通っているのでしょう、見渡せば確かに歩いているのは日本人サラリーマンばかり。
で、そんなタニヤはゴーゴーバーは数件しかなく、カラオケパブ方式なのだと。
どういうことなのかと思ったら、店の外にずらりと女の子が座っています。
「まず1軒見てみましょうか」と言うMさん。
ふらりと1軒の店に入ると、そこのママさんが外にいる子も中で空いている子も全員集めて顔見世します。
ソファーに座る僕たち2人を前に、30人くらいの女の子がずらりと並び、一斉にアピールしてきます。
そうです、ここで最初に指名した女の子とこれから遊びましょう、ということです。
それにしてもこの眺め、慣れていないと緊張してしまって楽しめるものでもありません。
ゴーゴーバーは熱帯魚の水槽を外から眺めている感覚。
こっちは、自分たちが築地のセリにかけられている感覚。
と言えばわかっていただけるでしょうか。
自分たちが選ぶ側のはずですが、彼女たちの四方八方からの視線が僕たちの財布の中身を一生懸命カウントしているのがわかります。
怖いっす。
女の子たちはゴーゴーと同様に番号札を付けていますが、よく見れば札の色が違います。
「白は飲むだけー、青はショート、赤はロングOK-ねー」ということらしいです。
日本語話せますアピールも激しく行われます。
Mさんとは好みもわからないどころかそもそも氏素性すらお互い知らない身。
お互い気を使いすぎるのもアレかなーと思い、お互いありかなしかを率直に言うことにしました。
遊びの決断力がお互い早いというのは、友達になりやすいものです。
せーの、「なし」
はい次行きましょう!
ってな感じで、結局10軒くらい見て回ったでしょうか。
僕は昨日の子がベストオブベストでしたので、今日は飲むだけでもって感じです。
しかし。
僕のこの日の反省をするならば、昨夜決めたビジュアル化された好みがクリアされてしまったため、次のモデルが決まらないまま遊びに来てしまったということでしょうか。
夜遊び道的には、昨夜のラインはもうこれ以上はないと割り切って、全然別のタイプで2番目の理想像を作って臨むべきだったのです。
理想が固まっていないまま全部で200人近い女性を見たら、そりゃわけわかんなくなります。
途中で1回だけ、Mさんと意見の相違があったのですが、ある店で端っこのほうにいた女性(端っこなのであまり人気がないということだと思います)。
芸人“相席スタート”のケイちゃん似のちょうどいいブスで眼鏡で太めの爆乳です。
「Mさん、俺ああいう子嫌いじゃない・・・」とつぶやくと、
「目を覚ませ!それは違うぞ!!」と怒られました。
あの時はもうわけわかんなくなっちゃったのかと思ったけれど、今思い返してみても嫌いじゃないんだよなあ。
やっぱり僕が本気を出すと誰にも理解されない嗜好らしい。
で結局お互いが「あり」と言った店で飲み。
特にどうこうなく、普通に飲み。
別に持ち帰りをせがまれるでもなく、ただのキャバクラだねえと言いながらのんびり飲む。
んでもう1軒。
そこで指名した女の子を見た瞬間Mさん
「昨日の子とおんなじ顔してんじゃん!」
そう、結局最初の好みに立ち返った僕。
でもあの日の僕に言いたい。
そのベクトル、1位の座が埋まってるから今後何があっても2位以下しかいないんだぜ?
まあ何があったかは言わないけれど、連れ出したはいいが店を出た瞬間愛想は悪いわご飯食べてても携帯ずっと見てるわ。
何より一番腹立ったのが、あるメニューを頼む→来る→「違う品だから変えてくれ」→問題ない。それを食べろ(店員)→じゃあ食べて、と僕に。
嬢も嬢だが店員も店員だろ、まとめてタイ人滅びろと思った瞬間。
あまりに腹に据えかねたのでその後物凄い殺伐とした時間を演出して追い返したところ、「気ー狂ってんじゃねえの?お前なんかA◯DSだよどうせ」という素敵な捨て台詞とともに嬢は去っていきましたとさ。
ああ、昨日に時間を巻き戻したい。
ていうか昨日の嬢がいかにいい子だったか、今になってわかる馬鹿な僕。
今日もナナプラザに行けばよかった。
でももう時間は夜中、彼女のいるゴーゴーももう閉まる。
そしてそもそもまだ店に残っている保証なんかない、一期一会なんだから。
まあ、もし最後の最後がいい想い出だったらきっと抜け出せなくなっていただろうから、ちょっと嫌いになったぐらいでちょうどいい。
それにしてももう一度だけ言うけど、食べ物を粗末にすることだけは絶対に許さんぞタイ人。
とまあ、そんな不完全燃焼な夜でタイ編終了。
また来ることは・・あると思います。
次は友達と来ようっと。
明日からは香港です。
【今日のワンポイント経験値】
特にないですが、本文でタニヤの遊び方を学んでください。
【今日の支出】
・食費 1904THB
・宿泊 1320THB
・土産 1130THB
・交通費 62THB
・飲み 6800THB
合計 11216THB
【今日の1曲】
Oogoe Diamond / BNK48