DAY135 ラストヴァース⑩ メンフィス③ 憧れと夢の力と
どうしても言いたいことがあります。
ネットで「メンフィス 治安」と検索しますと、どこを取っても「治安が悪い」と出てきます。
僕も、最初の夜着いたのが夜中だったので、記事を鵜呑みにしてビクついていました。
けれどその後歩いてみて思うに、「治安が悪い」と言うほどのことは無いと思います。
(もちろん油断は禁物ですけれど、それはどこの世界でも一緒です)
・黒人の比率は高いし、彼らはそもそも大きい声でドスを効かせて発声するからそれにビビっているだけなのでは?
・独り言を言ってるおっさんはどの街にもいる
・話しかけてくる奴はいるけれど、別に挨拶だけ返して深入りしなきゃいい
・というかそもそも人があんまり歩いていない
まあ、そういうことです。
「街の雰囲気が怖かったです」なんて書いている日本人を見ると、さぞかし二子玉川にでもお住まいでらっしゃるのでしょうね、と、そんな気持ちになります。
油断は禁物、でも必要以上に警戒したら見えるものも見えないよ、というのはこの街でも一緒です。
あんまり怖がらないであげてください。
さて今日の午前中はメンフィスの大本命、ギブソン工場見学です。
工場内は撮影禁止です。
個人的には、バインディングの入れ方とサンバースト塗装の手作業ぶりに涙が出そうなほど感激したのですが、ここで力説しても皆さん引くと思うので、お好きな方は連絡いただければ力説します。
見学後はショップへ。
工場直売で豊富な種類から選定とかできるのかな、と思っていましたが本数と種類はそれほど多くなくてちょっとだけ期待はずれ。
でもギターに囲まれているだけで幸せなんですけどね。
ところでメンフィスといえばプレスリーなんですね。
で、来る前日に見所を調べたらプレスリーの生家がミュージアムで名所になっているとか。
・・でも10km離れている
・・入場料50ドル
・・よく考えたらプレスリーに1mmも興味ない・・
ということでプレスリー関連の観光施設は全却下。そしたら行く場所は少ししかなくなりました。
どうやらこのメンフィスに来る人のほとんどはプレスリーへの愛をもっているらしいのですね。なんていうか、ごめんなさいプレスリーファンの方々。
そうまるで松井珠理奈しか知らないけれど劇場の最前列当たっちゃったとか言っている罰当たりを目にしているような(以下略)
なので残りの候補の中から行った先は
① 公民権運動博物館
キング牧師の暗殺されたモーテルの部屋をそのまま残す形で博物館を併設させた施設です。
じゃあキング牧師に詳しいかというと残念ながら詳しくありません。
が、僕の生まれる少し前くらい、50年前程度でも思いっきり黒人は当たり前のように差別されていたということを目の当たりにします。
日本ではなかなか突っ込んで習うことのない歴史です。
よく50年でこうやって白人と黒人が椅子を並べるまでになったなと、むしろ今の世界を驚いてしまう歴史です。
やはり、無知は罪です。
そしてキング牧師は夢見ることの力を信じていた人なんだなと。
浅はかな感想ですのでこの辺にしますが、密かに感銘を受けています。
② ロックン・ソウルミュージアム
ギブソン工場の真向かいにあります。
ブルース好きにはたまらないでしょうね。
あんまりブルースミュージシャンには詳しくないので、人名とかはふーん、でしたが・・・オーディオガイドでいろんな曲が聴けるから、それでのんびり楽しめますね。
日が暮れて今日も今日とてビールストリートへ。
今日は金曜の夜です。
昨日よりも人出が多く、8時ですでにだいぶ盛り上がっています。
公園の野外ステージで演奏しているバンドを発見。
おっさんボーカルは普通だったのですが、途中で女性ボーカルが飛び入り。
これがパンチのある声。
あれ、1曲歌ったら座り始めました。
そう、昨日のバンドのボーカルでした。
やっぱ上手いというか、凄いなあ。
「凄い」と「上手い」って、ぜんぜん次元が違いますよね。
凄い人ってなかなかいない。
で、飛び入りなのにここでもまた10曲ぐらい歌う歌う。
この人タフだなあ。
女性が去ったあと、ぶらぶらしようと思ったらすぐ隣のバーのバンドのベースがこれまたいい音を出しておられたのでふらふらと。
結局都合2時間飲んで聞いてへろへろで帰りました。
もう1回最初に戻りますが、本当に治安悪い街だったら、こんな酔っ払ってロボットダンス踊りながら道路歩いているおっさん、秒で殺されています。
必要以上に恐れずに楽しみましょうよ。
そんな日でした。
<今日のワンポイント経験値>
メンフィス観光案内
① ミシシッピクルーズ
ミシシッピ川を見に行ったらたまたま発見したもの。
船体の後ろに外輪がついた船でクルーズだなんてディズニーランドみてえ、と思ったけどこっちが当然本家ですね。
僕が行った時間は夕方だったのでディナークルーズで50ドル。
値段も高いし、どうせ暗闇だと思いやめました。
が、昼の便は20ドル(ご飯はなし)。
これならミシシッピの景色を楽しむことができたでしょう。
あと1日早く知っていれば・・・と悔やまれます。
これから行く人はぜひ行ってみてください。
ビールストリートからまっすぐ川に突き当たった「ビールストリートランディング」という公園に大きなチケット売り場があります。
② セントラルBBQ
ここも有名店らしいです。
ナチョスとサンドイッチを食べたけれど、ナチョスのほうが美味しかったかな。
周りもだいたいそのチョイスでした。
高いプレートでも1人前15ドルしないくらい。安いです。というかニューヨークの物価が狂っています。
場所は公民権運動博物館のすぐ裏手です。
量はご他聞に漏れず多いです。
お腹を空かせて行きましょう。
おまけ
ハードロックカフェメンフィス店
ニューヨークのハードロックカフェはベタすぎて何も買わなかったけれど、メンフィスはなかなか持っている人いないですからね、またコレクションを増やしてしまいました。
<今日の支出>
・食費 36ドル
・宿泊 125ドル
・観光 41ドル
・お土産 38ドル
・服 28ドル
合計 268ドル
<今日の1曲>
Higher Ground / Stevie Wonder
これがかかったらそりゃ踊るってね。